奄美市名瀬で手づくりの洋服や、藍染泥染でオリジナルのＴシャツを手絞りし手染めをしている佐竹と申します。
奄美市のおへそといってもいい空港行きリムジンバスの発着所前の小さなお店「さねんばな」は、もう開店してから1４年になりました。
おしゃれなホテル「ウエストコート奄美」さんのすぐ前です。
お店を始めたころは、今のウエストコートさんは奄美じゅうのバスが発着する奄美交通のバスターミナルでした。
待合所あり、発着を告げるスピーカーがガンガン、バスを誘導するホイッスルがピッピーなどとても賑やかな場所でした。
バスを待ちながら、シマジマの人たちの弾んだ会話が飛び交う格好の社交場でもありました。観光客もバスで帰るのがフツウだったと思います。
だから島の内と外に向かって発信できるシマのおへそのような場所に思えました。

あら、ここならやっていけるかも知れない。
と、自分の就職先はお店をやるしかない思っていたころでしたので、とっさに思ったことでした。
あんまりきれいとはいえないレトロな建物。
「三丁目の夕日」みたいな昭和30年代を思い出させる軒の低い、間口の狭い店舗でした。
ま、いいか。そのうちいいところがあるかも知れないし・・・
商売などやったこともないど素人の私がはじめるには、ちょうどよかったのかも知れません。
誰にも相談しないでさっさと契約してしまいました。

早いものですね。あれから1４年。
可もなく不可もなく、でしょうか。
よくやってきたわよね～
それもいろんな文化活動をしながら、ちっとも商売人にはなれなくて、
お客様の顔が覚えられなくて、横着だったり、傲慢だったりしたはずです。
遅刻もしました。留守にもしました。

でもときどきリピーターの方がいらしてくださいます。
以前買ってくださったＴシャツが気に入ったのでまた来ました。
と嬉しいそうに言ってくださると、
私もつい嬉しくなって、あと少しがんばってみようかなという気になりました。

これからもどうぞ「さねんばな」と「佐竹京子をよろしくお願いいたします。」