枡太(ますた)の朗読空間

【特別朗読企画】少女/11.28(月) 22:00~

【特別朗読企画】少女/11.28(月) 22:00~

来週11.28(月)22:00~の定期枠は、

ばかのひさん(twitter.com/ikiC1884)の書かれた
オリジナル短編小説集「少女」を、朗読させていただきます。
(11/20「文学フリマ」にて頒布)

「少女」の視点で描かれる、日常のなかのふとした物語、
軽快でかわいい、そして幾分ファンキーな世界観をお楽しみください。

【短編小説集「少女」サイト】
atainchi-novel.booth.pm/items/4321239




今回は、下記の3編を朗読させていただきます。

1.牛乳が飲みたい少女

 「お風呂上がりの火照った体には、やっぱり牛乳!」
 …しかし冷蔵庫を開けてみると、そこにあるはずの白い液体の入ったパックはない。

 お母さんから渡された硬貨を握りしめ、
 シチューへと姿を変えた牛乳の代わりを求めて
 春の夜、私は妙なテンションで、スーパーマーケットへと出かけてゆく。

2.雨と水曜日と少女

 水曜日。雨。図書室。

 帰宅部の私は、放送委員の仕事のために、部活終わりを待っている。
 「みなさんすみやかに下校しましょう」の、アレだ。

 ふと貸出カウンターに目をやると、先輩と眼があった。

 雨の日の水曜日だけに逢う、この静かな先輩は、
 私にとって、癒やしの存在だ。

 今日も、にこりと微笑みを投げかけてくれる。

3.実は居なかった少女

 締切間近。

 文学フリマに出すこの短編小説集「少女」の話が、
 あと一つ、詳細が決まらない。困った。

 ある日の朝七時半、物語のイメージを膨らませながら
 自宅近くの川べりを散歩していると、
 川向うに一人、制服の少女が見えた。

 こんな早い時間にこんなところで何をやっているのだろう。
 
 小説の構想を脇に置き、私(不審者でない)は
 なんとなくその様子を眺めていた。
 

※表紙イラスト:Portさん(www.pixiv.net/users/58762771)

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